neichan’s blog

ネイマといいます。日本人です。

才能ってなに?

 

あけましておめでとうございます🎊🌅

 

どーも、ネイマです⚽️

 

年末年始はずっとFPの勉強をしていて、

なかなか更新できなかったのですが、それでもインプットはめっちゃしたので、徐々に再開していきます。

 

 

今回は、本について書いていきます。

 

 

 

羊と鋼の森

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まず、この作品に出会うきっかけはあるテレビ番組をたまたま見て、めっちゃ面白い番組やってる!!って思って、そこから毎週見てた番組なんですけど

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橋下奈々未さんの『恋する文学』という番組で、この番組は旭川出身である、当時、乃木坂46のメンバーだった橋本奈々未さんが地元である北海道を題材にした本のモデルとなった地域に行って、そこで筆者が作品に込めた思いを探って行く番組となっていました。

 

 

 

僕の中で、もともと、橋本奈々未は綺麗な方だなーくらいであったのが、これをきっかけにとても好感が持てるようになったきっかけです。

 

 

 

 

・作品の内容

 

森の匂いがした。秋の、夜に近い時間の森。

風が木々を揺らし、ざわざわと葉の鳴る音がする。夜になりかけの時間の、森の匂い。

 問題は、近くに森などないことだ。

乾いた秋の匂いをかいだのに、薄闇が下りてくる気配まで感じたのに、僕は高校の体育館の隅に立っていた。

 

という文章からこの物語は始まっていきます。

 

 

 

この物語は、主人公、戸村が高校の時に出会った調律師である板鳥さんに出会い、そのピアノの音色に魅了され、板鳥さんのような調律師を目指す話である。

 

 

 

戸村は新得町の奥にあるトムラウシという地域で15歳まで過ごし、高校は村にないため、村を出た。

 

 

タイトルである、羊と鋼の森とは、

ピアノのことを表しており、ピアノは鍵盤を押すと、中の羊の毛で作られたハンマーのようなものが鋼の線にぶつかることで音を発する。

 

 

そして、その羊はトムラウシで育ったため、戸村は美しい音色を聴くと、故郷であるトムラウシの森の中を連想する。

 

 

戸村は高校卒業後、板鳥さんのいる江藤楽器店に就職をした。

 

 

そして、7年先輩である柳という人物のついて回って、調律師としての技術を学んでいった。

 

 

その中で、高校生の双子の和音(かずね)と由仁(ゆに)に出会う。

 

 

その出会いをきっかけに戸村は、和音のために、和音のピアノのために立派な調律師を目指す。

 

 

誰よりも必死に取り組んで来た戸村だが、思うように結果が出ずに悩んだ。

なにが正解か分からずに葛藤していると、板鳥さんが一緒にホールのピアノの調律に行こうと誘った。

 

 

そしてその音色を聴いた戸村はこのように感じた。

 

 自分が迷子で、神様を求めてさまよっていたのがわかる。迷子だったことにも気づかなかった。

神様というのか、目印というのか。

この美しい音に導かれて僕は歩く。

目印を知っているということは、僕も神さまを知っているということだ。

 

 

 

正解がない正解を追い求め、必死に努力した先に戸村は板鳥さんに羊と鋼の森を歩き続けられる人として認められた。

 

これがこの作品のまとめです。

 

 

・作品の評価

 

 

この作品は、戸村が感じている音色の美しさのように、文字が美しい。

 

 

内容の冒頭でも書いたあの初めの文。

あの文で全ての情景が浮かぶ。

 

 

専門的な話になるが物語を作る上で、中心とするものがあって、

簡単にまとめると、人か景色。

 

物語を作る上で、登場人物はとても意識する。作品の肝といっても過言ではないくらい大切なものであるからこそ、そちらが意識され細かく描かれている。

 

しかし、この作品は風景に重きを置いている。

風の音。森の広大さ。静けさ。そこに住む動物たち。これらを表現することで、この美しい音色や文章をより引き立てる。

 

 

作者の宮下奈都さんは実際にトムラウシに家族で住んで、感じて、この作品を書いた。

 

だからそこ、説得力が違う。それもはっきりした情景ではなく、例えるなら水彩画のようにぼんやりと作品の情景を映し出してくる。

 

 

 

そしてなにより、その人の手法ですごいと感じたのが『、。』の使い方である。

 

、。を使うことで写真が次の写真に写るようにされている。動画だと次のカットに写る瞬間を描いている。

 

この手法により、読者はそれぞれの森をイメージし、筆者によって導かれて、登場人物の感じる森のイメージを共有させようとしているように僕は感じた。

 

 

正直、その作品は僕が今まで読んだ本の中で最も美しく、まっすぐな作品であった。

 

そして、この作品は一生僕の目印となる作品であると感じた。本当に素晴らしい作品である。

 

 

 

橋本奈々未さんの恋する文学のURLも貼っておきますね。

→2019年10月8日現在、もう見られなくなってしまいました。

 

 

 

 

最後に、特に僕が共感した言葉を紹介したいと思います。

 

 

 

 

ピアノは基本『ラ』の音を、基準としており、学校のピアノなら440ヘルツと決められている。

 

でもさ、俺たちが探すのは440ヘルツかもしれないけど、お客さんが求めているのは440ヘルツじゃない。

 

美しい『ラ』なんだよ。

 

 

 

僕には才能がない。そういってしまうのはいっそ楽だった。でも、調律師に必要なのは、才能じゃない。

少なくとも、今の段階で必要なのは、才能じゃない。

そう思うことで自分を励ましてきた。

才能という言葉で紛らわせてはいけない。諦める口実に使うわけにいかない。

経験や、訓練や、努力や、知恵、機転、根気、そして情熱。

才能が足りないなら、そういうもので置き換えよう。

もしも、いつか、どうしても置き換えられないものがあると気付いたら、そこであきらめればよいではないか。

 

 

才能っていうのはさ、ものすごく好きだっていう気持ちなんじゃないかな?

 

 

 

 

んじゃあ、👋