11月に読んだオススメ本3
どーも、ネイマです⚽️
今回は前回前々回の続きですね、
今回はあまり読まない恋愛ジャンルの本について書いていきます。
・モルヒネ
・あらすじ
主人公は住宅医療の医師、藤原真紀。
彼女は生まれる前に母親が他界し、その後父親からの暴力を受け亡くなった姉の影響により、死ぬために医者になった。
彼女には長瀬という婚約者がいた。そんななか、元恋人の倉橋克秀(ヒデ)が7年ぶりに姿を現した。
彼はピアニストとして海外留学するために真紀の前から忽然と姿を消した。そんな彼が目の前に現れた。
そのとき、長瀬から告げられた。
『彼がなぜここにいるか考えな。』
彼は、末期癌であり、目の前のホスピスに入居することが決まっていた。
ホスピスに入居してからしばらくし、ヒデに会いにいくと、こんなことを言われた。
『モルヒネを、俺にまわしてくれないか。』
モルヒネを大量に投与すれば人間は死ぬ。
つまり、彼は安楽死を懇願していた。
『放っておけば間も無く死ぬよ。』
『なんのために?なぁ真紀、教えてくれよ。なんのためにほんの数日間苦しむべきなんだ。』
これ以上書くとネタバレになるので短いですけど、あらすじはこんな感じです。
この作品は、主人公と婚約者、元恋人の三角関係について書いている作品ではなく、
そして、死についての考えは自分と自分以外で全く異なるということについて書いている作品です。
まず、尊厳死と安楽死の違いについて、文中にこんなようにかいています。
本人の自由意志を保ったまま死ぬのが尊厳死で、尊厳死を望みながら遂げられそうにもない、心身ともに難しい事態を迎えた人のための、ある一つの選択肢が安楽死ではありませんか?
この分には感服させられました。
ほとんどの場合、尊厳死と安楽死は一緒にされて、安楽死と呼ばれることが多い。
この違いについて説明するのは本当に難しい。
しかし、これほど端的にまとめる作者に私は感服した。
そして、この作品で最も伝えたいことは
死についての考えは、自分の自分以外の人で異なるということだ。
たとえば、自分がもう助からない、治らない病気だった場合、私なら周りの人間に迷惑をかけたくないと思い、自ら死を選ぶと思う。
しかし、自分の両親が同じ立場だった場合、僕はなにがなんでも生きて欲しいと懇願すると思う。
たとえ助からなくても、少しでも生きている姿を見ていたと思うだろう。
この両者の矛盾についてかいた作品が『モルヒネ』である。
いかがでした?この問題は解決することがない問題であると僕は考えます。
相手に対して、生きてくれ!と願うことは、
もしかしたら相手を余計に苦しめている可能性まであるのだと感じる作品でした。
んじゃあ、👋